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潰瘍性大腸炎の治療目標は?

まずは、症状が治まった状態である「寛解」を目指します。
寛解後は「再燃」を防いで、寛解をできるだけ維持することを目標とします。

一方、治療がうまくいかなかったり、病気の勢いが強くなったりすると手術が必要になる可能性や、長い間炎症が続くことで大腸がんの原因となり得る可能性があります。

将来にわたっての再燃やがんのリスクを減らすために症状の「寛解」にとどまらず、内視鏡検査で大腸の炎症が治まっている状態(粘膜治癒)が重要視されるようになり、「内視鏡的寛解」、「組織学的寛解」を目指すことも増えてきています。

粘膜の改善は症状の改善よりも遅いため、内視鏡で治療効果を確認する場合は、症状が改善した数ヵ月後に検査が行われることがあります。

潰瘍性大腸炎の治療目標

潰瘍性大腸炎の治療目標の図

参考: 一目でわかるIBD 炎症性腸疾患を診察されている先生方へ 第三版, 11, 21, 2020
炎症性腸疾患の手術についてQ&A, 4 http://www.ibdjapan.org/patient/pdf/04.pdf(2025年3月閲覧)
久松理一:日本消化器内視鏡学会雑誌 2019;61:1523-1537
Turner D, et al.:Gastroenterology. 2021;160:1570-1583